コルカタ

2010-12-25 記載
トピックインド観光

約1週間のインド旅行に出かけることにしました。

今回インド行きを直前になって決めたためか出発までどたばたしていた。

まず航空券。

楽天トラベルで直行便(エアーインディア)が運良く1週間前に空いているからと思って予約を入れたら、最後の決済時に満室表示。度々楽天トラブルではこのようなことがあったのだが、「またか」と思わされた。

仕方がないので他を探したが見当たらず、ブノンペン(カンボジア)であれば大韓航空(韓国経由)が7.1万かつ残り1席(4区間のうち1つ)であったのでひとまず押さえた。先がなければアンコールワット観光という手もあるからだ。

その先はエアアジアとキングフィッシャー航空を組み合わせ、最終的には以下のように組んだ。

12/23 成田(13:55発) -> (大韓航空) -> 韓国のソウル(16:35着、18:50発) -> 大韓航空 -> カンボジアのブノンペン(22:40着、市内一泊)
12/24 カンボジアのブノンペン(10:00発) -> (エアアジア航空) -> タイのバンコク(11:05着、16:05発) -> (キングフィッシャー航空) -> コルカタ(17:30着、ホテル直行)
12/25 コルカタ観光(美術館)、夜行列車 (Train No 3005/Amritsar Mail, First AC(1A)クラス, 19:10発)
12/26 バルナシ (9:12着, 乗車14時間)
(この地区の定番観光地を観光)
1/3 デリー (11:55発) -> (エアアジア航空) -> バンコク (17:25着、18:25発)-> (エアアジア航空) ブノンペン(19:40着、23:40発) -> (大韓航空) -> (翌日1/4) -> ソウル (6:40) -> (大韓航空) -> 成田(11:25着)

日程的に厳しいが何とかなるだろう。

夜行列車はIRCTC Reservation System (http://www.irctc.co.in)で何度予約してもほとんどのクレジットカードが弾かれてしまったが、代理店と思われるCleartrip(http://www.cleartrip.com)で予約したところ一発で取れた。

前者は決済方法が様々に選ぶことができ、アメックスやCityBankなど各種決済サイトを選択して手持ちのセゾンアメックス、楽天VISA、セゾンMaster、みずほVISAなど各種で試みたがことごとく弾かれたのでまさにインドらしかったのであるが。

予約が取れたと言ってもWaitList 2番目(要はキャンセル待ち)なので取れるまでは安心できない。

途中カンボジアにビザが必要で空港で取ることもできるが写真を用意したり順番待ちのことを考えるとe-Visaをプラス5ドル(計25ドル)で取ってから行くことにする。

カンボジアのe-VISAを取る時、決済後の表示ページに Failed (失敗) と書いてあったので「え?」と思ったのだが、同時に送られてきたメールには「決済完了」と出ていた。わけわからない。もう1通メールが届いたのでそちらを見ると、「現在貴方の申し込みはペンディングされており、3日以内に処理されます」と表示された。どうやら待てばよいようだ。紛らわしい表示だ・・・。確認用ページでレシートを印刷して持参する。






12月24日

インドのコルカタ(カルカッタ)到着。

空港に着いて建物の中に入るといきなり入国審査。まずビザを取らないといけないので見渡すがそれらしきものがない・・・。どこだ? 係員に聞こうと思って見渡してもいないのでとりあえず入国審査を受けてビザを取得したい旨を話した。すると大声で誰かを呼んでくれてビザ手続きが始まった。まず紙の記入をした後、60USドル相当のインドルピーが必要とのことで係員に連れられて出口近くの両替所まで連れて行かされる。そこで、おそらく悪いと思われるレートで両替をしてから約2,500ルピーを払う。写真1枚と帰りの航空券確認をした後にスタンプと手書きのビザを発行された。この簡易ビザはホテル宿泊拒否などトラブルの宝庫らしいが・・・、どうなるかな。

ところでビザを取るときに荷物を入国審査横に置いておくように指示されたのでその通りにしたのだが、その荷物が行方不明になりかけた。どういうことかというと、両替をしている間に係員なのか或いは乗客なのかよく分からない人が私の荷物を持って行こうとしていたのだ。順を追って言うと、両替を済ませて入国審査に戻るときにすれ違いに見知らぬ人が見慣れたバッグを持っていて、「あれっ」と思って遠くを見ると置いてあった場所にバッグがなく、少し開けてみると自分のバッグだったのですが、もしかしたらそのまま誰かが持っていって盗まれる或いは行方不明の可能性があった。その人と係員が片手で挨拶していたので係員だった可能性が高いが、もしもそうでなければ盗難であるし、係員であってもこんな管理ではどこかに置かれて紛失、となる可能性もあった。ビザ発給の手続きが仕組みとしてうまくいっていないというのがよく分かる出来事。危ない危ない・・・。

ビザ発給は、行き先や帰りの便などの簡単な質問をされた後にすぐ発行された。



そして外に出て、数千円分をルピーに換金してからプリペイドタクシーを手配した。約240ペソ(約480円)。本当は1ペソ単位もついているのだが、空港のような正式っぽい場所なのに細かなお釣りをくれないらしい。ふむ。

プリペイドタクシーの場所は外に出てから30mくらい離れた場所だが暗かったので最初はよくわからず、タクシーが並んでいるところをよく見てみるとプリペイドと書かれていたのでそこから乗った。

噂では、プリペイドに行く途中に「プリペイドタクシーはこっちだ」と横に連れて行こうとするタクシー運転手がいるとのことだったが、「タクシーか?」と聞く運転手は沢山いたが「こっちがプリペイドだ」とは言われなかったので普通の客引きだった。意外に良心的(?)かもしれない。インドは悪質極まりないと聞いていたが、その一方で「コルカタは田舎なので割と素朴」との話もあったので後者が正解かもしれない。きっとインド入門者にとってはコルカタのような田舎で慣れるくらいがちょうど良いのだろう・・・。

タクシーは見た目おんぼろで、でも走りは割と普通できびきび走った。道路が舗装されていないので埃が凄い。空港からは割と距離があったし田舎道を突っ走るので不安になったが、最近入手したXperiaのMapDroydというソフトを使ってGPSの現在地+地図を見ながら乗っていたので目的地に向かっていることが確認できて不安がかなり少なかった。ただ、私が山やバイクで使っているガーミンに比べるとGPS機能が弱いようで、窓に寄せないとなかなか場所を特定してくれなかったりしたが、目的地に向かっていることがたまに確認できただけでも十分だった。

Xperiaも素晴らしいが、MapDroydはGoogle Mapのようにネットワークに繋がなくてもオフラインで概略地図(無料)でナビができるのでとても素晴らしい。

ホテルにいよいよ到着するが、噂のサダルストリートは埃っぽい小さな通りだった。ここが何故有名なのが理解できないが、何かがあるのだろう。そして、そこにある Bawa Walson Spa 'O' tel というホテルに一泊する。日本から予約しておいたのだが、7,000円近くしたのでインド基準からするととても高いホテルである。値段にたがわず、中は落ち着いた雰囲気。

ところで、他の国ではタクシー運転手は大抵、客を降ろしたらそのまま行ってしまうことがほとんどであるように思うが、なぜか今回、タクシー運転手がチェックイン終了までずっとフロントで待っていた。私はあえて無視していたので何もなかったが、もしかしたらチップを待っていた? 或いはホテルからのインセンティブを待っていたのか? よく分からない行動だった・・・。

そしてチェックインですが、従業員にいきなり「このタイプのビザは初めてだ」と言われてしまう。先が思いやられるな・・・。従業員に部屋を案内してもらい、荷物を置いた後に「インターネットある?」と聞いたら「1時間175ルピーだ」と言われたので断った。しかし、ものは試しとケーブルを繋げてみると何もしなくても普通に使えた。なんだったんだ・・・。従業員のお小遣い稼ぎか? それとも計測されていて後で請求されるのか? でも、後でフロントに聞いたら同じことを言われた。ふむ。



12月25日

夜に少し寒くなってきたのでフリースを着たのだが、朝の目覚めは悪くない。シャワーを浴びてから朝食を取る。朝食は半分インド風で半分コンチネンタル風なビュッフェ形式だった。

チェックアウトをしてから荷物をフロントに預け、町の散策に向かう。



最初に向かったのはマザーテレサ・ハウスである。ハウスに向かう途中に小さな道を通るのだが、インドらしい風景を見ることができた。

道で体を洗う人がいたりするが、まったく自然に振舞っており、この場所でそれを行うことが当然、という感じが伝わって来る。おそらく子供の頃から今までずっと道で体を洗っており、道で体を洗うことが普通なのだろう。

途中、人にマザーテレサ・ハウスを聞くとすかさず教えてくれたのでスムーズに辿り着くことができた。




マザーテレサ・ハウスは意外とこぢんまりとしていた。大きな看板を見つけることができず、人に聞いてようやく場所がわかった。聞くと、中には自由に入ってよいらしく、マザーテレサのtomb(墓)が中にあった。体全てがそこにあるかどうかは知らないが、そこには多くの花がかけてあった。

墓自体は静けさの中に置かれていたが、それより感銘を受けたのがその墓に対して激しくも静かな祈りを捧げる人々だった。テレサの墓自体から漂ってくるのは遥かなる静けさであり、それに祈りを捧げる人々の情熱がこの活動を支えていると感じた。情熱といっても、遥かなる静けさを伴った、黙々とした情熱であり、いわば「根」がテレサにあって人々の活動が存在しているかのようだった。



マザーテレサ・ハウスを出た後、横の路地からリクシャーに乗った。このおじいさんは英語が話せないらしく、近くの売店の人に伝達をお願いした。ビクトリアまで50ルピーということで案外良心的だな・・・と思っていた。

しかし、途中でいきなり方向が変わり、おじいさんを呼び止めて話すと、経由してゆく、というようなニュアンスを言ってきた。

しかし、止まったのはニューマーケット前。どういうことか? と問い質すと、わからない振りをしている。横にいる人が助けに入ってくれて、聞くと「ビクトリアにはリクシャーではいけない」と言うのでメトロに通じる大通り近くまで走ってもらう。

仕方がないのでそこで大人しく降り、50ルピー払おうとすると「100ルピーくれ」と言い出した。出ました! こんな良心的に見えるおじいさんであってもこれとは。

しょうがないかなと思って10ルピー上乗せで終わろうとすると、「No,No、100ルピー」としつこいので、10ルピーを取り上げてからそのまま立ち去ろうとするが腕を強く掴まれた。骨の形が見えるようなギスギスのおじいさんなのに、リクシャー引いているからか、とても力がある。仕方がないので、「おい! ビクトリアと言ったじゃないか。 ここはまだ途中じゃないか!」と言ったら引き下がった。英語が実は通じるのか、或いは感情を読み取ったのか? よくわからない。

仕方がないのでそこから地下鉄方面に歩くが、ふと気がつくとそこはインド博物館の目の前。ふと思い立ち、今は朝だから多少は空いているだろうし戻ってくるのも大変だから今入ってしまおう、と決める。これが大正解。後ほどインドの人の多さを体験することになる。

入場券(150ルピー)を買った後に入り口横のクロークに荷物を預けたが、どうやら外国人枠があるらしく特別に取ってある棚に荷物を置いた。そして中に入るが、写真を撮るにはどうやら別券が必要のようなのでお土産物ショップで50ルピーを払って札をカメラにつけた。


インド博物館を見た後、ビクトリア方面に歩く。地下鉄に乗ろうかとも思ったが、街中を見たいという気持ちもあるので暫く歩き、途中の公園に寄ったりもした。

公園でベンチに座り落ち着いていると、子供3人組が現れてサンタの帽子を買ってくれとせがまれた。「お腹が空いているの。何か食べたいの」と言っているが、付き合っていたらきりがないので「私は仏教徒だ。クリスチャンじゃないよ」と言ったら、「サンタの帽子はいらないのね。じゃ、帽子はいいから、とにかくお金ちょうだい」と言い出した。訳がわからないが、ようはお金をせびっているのだろう。「おなかがすいたよお。食べたいよお」と言うが、本当にお腹が空いているのであればもっと表情がくたくたの筈だが、どう見ても元気な3人組である(苦笑)。 もう面倒くさくなったので目を合わせず遠くを見ていたら2人は立ち去り、残る1人が「お金ちょうだい」と腕を引っ張ったが、その1人もしばらくしたらいなくなった。 どうやら他の人に金せびりに行ったようだ。ふむ。

しばらく落ち着いた後、近くのマーケットに向かう。地図ではマーケットとのことだが、ぼろぼろのビルで本当にやっているか分からない・・・ と思ったが中に入ってみると確かにやっていた。ふむ・・・。不思議なビルだ。 ここではTシャツ(バングラディッシュ製、150ルピー)とYシャツ(バングラディッシュ製、400ルピー)、それに虫除けパッチ(タイガーバーム製、400ルピー)とフェイスオイル(Body Shop製、300ルピー)を買った。これでしばらく安心だ。

そしてビクトリアに向かうが、途中から、長い長い列が出来ていて何かと思えば入場券を買う列と入場を待つ列とのことだった。外から建物は見ることができたので、この長い列に並ぶのも大変ということで外から見るだけで済ませた。


そして大きな公園を通ってサダルストリート方面に戻るが、途中、マクドナルドとケンタッキーを見つけたので試しに入ってみた。どちらも味付けがインド風に多少ながら変更されており、特にマクドナルドのチキンはインドでしか食べられない味だと思った。ケンタッキーは基本的にグローバルな味付けだが、少しだけインド風の味がした、というくらいだった。

インド料理を食べる気にはなれないのでマクドナルドとケンタッキーにはこの旅の間、いざとなった時にお世話になることを期待している。

そして、まだ電車の発射時刻まで時間があるのでニューマーケットに行ってみる。特に買うものもないが、中に入ると後ろから白い服を着た誰かがしつこく着いてきた。私の先に回りこんで、「何か買いたいのか? ズボンか? 花束か?」と聞いてくるので無視したり、急に方向転換してかわそうとするが、すぐに追いついてきて私の前に回りこみ、再度「何が欲しいんだ? 花束か?」としつこいので「ついてくるな」と言うと「お前が私の行く方向に来ているだけだ」とふてぶてしいことを言う。仕方がないのでとりあえず外に出て、警備員のいる地下入り口に回りこむとそこでその男は引き下がった。 ふむ。 そして地下を散策し、違う入り口から1階に戻って再度散策しようとするが、どうやら先ほどの男が私を見つけたらしく、遠くから近づいてくるのが見えた。私はとっさにそこにある本屋に入り、見るふりをしてその男の様子を見たところ道の影に隠れたので、その瞬間を見てすかさず本屋を出て、隣の本屋に再度身を隠した。そしてその本屋の違う出口から逆方向に抜けると、どうやらその男の追跡をかわすことができたようだ。ふう。

そんなこんなで安心したのもつかの間、今度は違う男が「紅茶はいらないか? 俺の店は地下にある」と付きまとってきた。 きっとこれでもインドにしてみればしつこくない方なのだろうが、後ろに付かれているとスられるのが心配なので交わそうと努力するがビルの上から下までずっと着いてくる。ちょっと怖いので階段の下りを少し加速して降り、曲がり角を曲がった瞬間にダッシュして外に出てかわした。ふう・・・。


そしてニューマーケットの外をまわってサダルストリートに戻り、ネットカフェで時間をつぶした後、ホテルの荷物をピックアップする。どうやら荷物は失われずに済んだ様で、鍵をかけておいたので開けられてもいなかった模様。

そしてハウラー駅に向かうことにするが、最初は歩いて向かえる距離かなと思っていましたが、とにかく人が多く、警備員に聞くと、すぐそこの交差点からタクシーで80ルピーとのことだったのでそうしようとするが、近づいてみると長距離用と思われるバスターミナルがあったのでまずそこでバスを探す。どうやらそこからは出ておらず、道を走っているローカルバスで行けるようなので道に戻ってバスを見るが、英語で書かれていないので全くわからない。

もうタクシーでいいかな・・・ と思っていると、バスから「ハウラー、ハウラー、ハウラー」と叫ぶ声が聞こえてくるので「ハウラー駅か?」と聞くと「そうだ」と言うのでそれに乗る。 6ルピーである。

途中、どこにいるかよく分からなかったので不安にもなったが前にいる人に聞くと「まだだ」とのことだったのと、大きな橋を渡った時点で自分でもすぐそこだと気づくことができたし、車掌も教えてくれたので無事ハウラー駅に辿り着くことができた。

ハウラー駅は人が多く、まさにカオスではあるが、自分に危害が加わるような雰囲気ではなかったので安心できた。




何番線か分からなかったので案内板を見に行って番線を確かめ、水を買ったりして出発に備えた。番線の入り口に自分の車両の情報が貼られるのでそれを確かめた後、中に乗り込んだ。

クラスは1等であったが、日本で言うところのエコノミークラスかな、という気がした。同じ部屋に一緒になったのは日本人1名とインド人3名。4つしかベッドがないのに5人いるが、どうやら予約システムの異常らしく車掌が部屋の確保を一生懸命していた。

食事は簡素ですが、辛すぎることもないのでとりあえずは腹を満たせた。







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